頭痛

症状

 頭痛は悩まれている患者さんが非常に多い症状ですが、その病態や原因は千差万別です。

 まず頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛という分類がありますが、わかりやすくいうと頭痛自体が病気であるものが一次性頭痛で、他の病気が原因となって起きているのが二次性頭痛です。

 頭痛の対応として一番大事なことは、危険な病気が原因となっている二次性頭痛の除外です。
例を出すと、運動麻痺や言語障害などの神経症状を伴う頭痛は脳出血、突然発症した人生最大の頭痛であればくも膜下出血を否定する必要がありますので入院、手術を含めた脳神経外科診療が可能な医療機関の受診が望ましいです。

 その他の二次性頭痛の原因としては、全身的な問題(発熱、ホルモン異常、脱水、極度の疲労)に伴うものや精神的なストレス、気候・気圧の変動に伴うもの、薬剤の影響、緑内障、炎症性疾患によるものなど多彩です。

 頻度の多いものや危険度の高いものから疑って否定しつつ検査を進めていきますが、なかなか原因に行き着かない場合があります。当院にも、長年頭痛に悩まされすでに手を尽くされたが原因不明の頭痛でいらっしゃる患者さんがたびたびいらっしゃいますが、そのような方で意外と多いのが内分泌(ホルモン)異常を背景とした自律神経障害、栄養状態の偏りや有害金属の貯留などが原因となっているものです。このような場合も原因に応じて適切な対応をしていくことで徐々に症状改善が得られますので、諦めずに原因を究明することには価値があると感じています。

 一次性頭痛は緊張性頭痛、片頭痛、群発頭痛の3種類が存在します。中でも片頭痛に関しては適切な薬剤治療を発症早期に行うことで劇的な症状改善の可能性がありますので、ぜひ早めに医療機関の受診をおすすめします。(詳細は別記事に記載)

 ドクターズ・ファイル様に頭痛に関するインタビュー記事を掲載頂きましたので、そちらも参考にして頂ければ幸いです。